自治会の活動では、「お金を包む」場面が意外と多いものです。
秋祭りの御花や講師への謝礼、病気見舞い、葬儀への香典など──そのたびに「どんな封筒を使えばいいんだろう?」と迷う人も少なくありません。
実は、同じ“お金を包む”といっても、
自治会として渡す場合と、自治会員が個人として渡す場合では、選ぶ封筒の丁寧さも使い方も変わります。
この違いを理解しておくことで、「場に合った包み方」が自然に判断できるようになります。
この記事では、
- のし袋・のし紙・白封筒の違い
- 中袋あり・なしの使い分け
- 慶弔・地域行事ごとの封筒選び
を整理しながら、自治会でよく使うお金の包み方をわかりやすく紹介します。
より詳しい封筒の書き方や中袋の記入例は、それぞれの個別記事で解説しています。
まずは全体の流れをつかんで、「自分の立場ならどの封筒を使うのが自然か」を一緒に整理していきましょう。
自治会でお金を包む場面と立場の違い
自治会で「お金を包む」というと、実は二つの立場があります。
ひとつは、自治会として代表者が相手に渡す場合。もうひとつは、自治会員が個人として協力やお礼の気持ちを込めて包む場合です。
この立場の違いによって、使う封筒の丁寧さや書き方も変わってきます。
| 立場 | 主な目的 | 使う封筒の目安 |
|---|---|---|
| 自治会(主催・代表) | 謝礼・お見舞・香典などを渡す | 中袋付きの正式なのし袋 |
| 自治会員(個人) | 秋祭りの御花・協賛金などを包む | 印刷タイプののし袋や白封筒でも可 |
自治会が渡す場合は、「地域を代表して感謝を伝える」という意味があります。
そのため、できるだけ正式な封筒を選ぶほうが丁寧です。
一方で、自治会員が個人として包む場合は、気持ちが伝わることがいちばん大切です。
形式よりも、心を込めて渡すことに意味があるからです。
たとえば秋祭りの御花や清掃活動への協賛などでは、印刷タイプの封筒でも十分に気持ちは伝わります。
このように「誰が・どんな目的で包むのか」を整理しておくと、これから紹介するのし袋や封筒の選び方も、ずっと分かりやすく感じられるはずです。
のし袋・のし紙・封筒の違い
「のし袋」「のし紙」「封筒」は似ているようで、実はまったく別のものです。
この違いを整理しておくと、行事の内容や立場に合わせて、どの封筒を使うべきか判断しやすくなります。
のし袋とは
のし袋は、現金を包むための封筒に「のし(飾り)」と「水引」が印刷または貼られたものです。
いわゆる“金封(きんぷう)”のことで、中袋が付いているのが特徴です。
金額や氏名を丁寧に書けるため、正式な場面ではこのタイプを選ぶのが基本です。
たとえば、講師への謝礼や香典・お見舞金など、自治会として代表で渡すときはのし袋が向いています。
きちんとした形にすることで、受け取る側にも誠意が伝わるからです。
のし紙とは
のし紙は、贈り物や品物に掛ける「紙」のことです。
封筒ではなく、商品や箱に外掛け・内掛けするためのもので、自治会活動では使用機会が少なめです。
ただし、地域行事の記念品などを贈るときには、こののし紙を使うと印象が良くなります。
参考紅白や黒白の使い分けなど、のし紙の種類を詳しく知りたい方は
のし紙の種類と使い方|紅白・黒白の違いと用途がひと目でわかる早見表 をご覧ください。
白封筒とは
白封筒は、水引やのしが付いていない、もっともシンプルな封筒です。
略式の場面や、地域行事で個人が協力金を包むときなどによく使われます。
中袋がなくても失礼にならないケースが多く、気軽に使えるのがメリットです。
たとえば秋祭りの御花や、地域清掃・防災訓練などの協賛金では、白封筒で十分です。
形式よりも「気持ちを添えて渡すこと」が大切だからです。
📸 写真例
上から順に「印刷のし袋」「のし紙+白封筒」「白封筒」
(3種類を横並びに撮影した比較写真をここに配置)
| 種類 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| のし袋(金封) | 現金を包むとき | 中袋付き。正式な行事に使う。 |
| のし紙 | 贈答品や記念品 | 水引印刷。封筒ではなく掛け紙。 |
| 白封筒 | 略式・地域行事 | のし・水引なし。個人での協力金などに最適。 |
このように、それぞれの使い分けを理解しておくと、
「どんなときに、どの封筒を選ぶべきか」が自然に判断できるようになります。
次の章では、のし袋に欠かせない中袋のあり・なしの違いと、実際の使い分け方を見ていきましょう。
中袋のあり/なしと使い分け
のし袋を選ぶときに迷いやすいのが、「中袋付き」と「中袋なし」の違いです。
どちらを使えばいいのかは、包む金額や相手との関係によって判断すると分かりやすくなります。
| 種類 | 特徴 | 向いている場面 | 書き方の目安 |
|---|---|---|---|
| 中袋付き | 外袋の中に金額を書く中袋がある | 自治会として正式に渡すとき(謝礼・お見舞・香典など) | 中袋に金額、外袋に名前 |
| 中袋なし | 外袋そのものにお金を入れる | 地域行事や御花など略式の場面 | 封筒の裏面に金額・左下に名前 |
中袋付きの封筒
中袋付きののし袋は、外袋の中にもう一枚「お金を入れるための袋」があるタイプです。
金額と名前を中袋に書くことで、外から見ても分かりやすく、丁寧な印象になります。
正式な行事や、自治会として相手に渡す場合はこちらを使うのが基本です。
たとえば講師への謝礼やお見舞金、香典などは、自治会名でお渡しすることが多いですよね。
こうした場面では中袋付きの封筒を使うほうが安心です。お金の扱いが丁寧だからです。
中袋には「金五千円」「〇〇自治会 会長 △△」のように縦書きで記入します。
旧字体を使うとより丁寧な印象になります。
参考書き方の詳しい例は、
金額旧字体の書き方|領収書・中袋・封筒で使える漢数字一覧 を参考にしてください。
中袋なしの封筒
中袋がないタイプは、封筒そのものにお金を直接入れる形です。
最近では水引が印刷されたタイプや、100円ショップで買える簡易のし袋も多く見かけます。
地域行事や秋祭りなど、略式で使う場合はこちらが自然です。
たとえば秋祭りの御花を包むときや、地蔵盆の協賛金などでは中袋なしの封筒でも問題ありません。
金額を裏面に書いておけば十分に伝わります。形式よりも気持ちを伝えることのほうが大切だからです。
書き方のポイント
中袋付きの場合は「中袋に金額・外袋に名前」、中袋なしの場合は「裏面に金額・左下に名前」を書きます。
裏面に書くときは、文字の大きさを封筒の高さの1割程度にするとバランスが良くなります。
📸 写真例
左:中袋付き(外袋+中袋を並べて撮影)
右:中袋なし(裏面に金額と名前を書いた構図)
この違いを理解しておくと、相手や場面に合わせて封筒を使い分けられるようになります。
次は、行事ごとにどの封筒を選ぶのが適しているかを見ていきましょう。
行事別のし袋の選び方
自治会では、一年を通していろいろな場面でお金を包むことがあります。
ただ、行事によってふさわしいのし袋の種類や結び方が異なるため、まずは主な場面ごとにどのタイプを使うのかを整理してみましょう。
| 行事・目的 | 表書きの例 | 水引の色 | 結び方 | のしの有無 | 封筒の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 秋祭り・地域行事(御花・協賛金) | 御花・御花代 | 紅白 | 蝶結び | あり | 印刷のし袋または白封筒 |
| 感謝・お礼(講師・来賓への謝礼) | 謝礼・寸志・お礼 | 紅白 | 蝶結び | あり | 中袋付きのし袋 |
| 病気・けが(お見舞金) | お見舞・御見舞 | 紅白 | 結び切り | なし(のし抜き) | のし抜き封筒 |
| 弔事(葬儀・法要) | 御香典・御霊前・御佛前 | 黒白 | 結び切り | なし | 黒白のし袋 |
| 婚礼・慶事 | 寿・御結婚御祝 | 紅白 | 結び切り | あり | 正式なのし袋(中袋付き) |
秋祭り・地域行事(御花・協賛金)
秋祭りの御花や協賛金は、地域とのつながりを大切にする場面です。
紅白蝶結びののし袋を使うのが一般的ですが、金額が少額であれば白封筒でも問題ありません。
気持ちが伝わることを重視する行事だからです。
参考封筒の選び方を具体的に知りたい方は、
秋祭りの御花封筒はどれを選ぶ?|のし袋・白封筒・100均封筒の使い分け方 を参考にしてください。
感謝・お礼(謝礼・寸志)
講師・来賓・協力者などに渡す謝礼では、紅白蝶結びののし袋を使います。
相手が目上の方の場合は「寸志」、対等な関係なら「謝礼」や「お礼」と書くのが自然です。
自治会として代表で渡す場合は、中袋付きの封筒を選びましょう。
参考書き方や表書きの注意点は
謝礼・寸志の封筒の書き方完全ガイド|自治会・地域行事で失礼にならない基本マナー をご覧ください。
病気・けが(お見舞金)
お見舞金は、紅白結び切り・のし無し(のし抜き)の封筒を使います。
「お見舞」や「御見舞」と書き、水引のあるタイプは避けるのが基本です。
快気祝いと混同されやすいので注意が必要です。
参考お見舞金の金額や渡し方の例は
お見舞金の相場・渡し方|自治会・地域活動での正しいマナーと気遣い にまとめています。
弔事(葬儀・法要)
葬儀や法要の際は、黒白結び切りののし袋を使います。
表書きは「御香典」または「御霊前」が一般的ですが、宗派によって使い分けることがあります。
迷う場合は、相手に合わせて「御香典」としておくと無難です。
参考香典袋の選び方や表書きの統一ルールは、
今後公開予定の「香典袋の書き方と宗派別マナー」で紹介予定です。
婚礼・慶事
結婚祝いや新築祝いなど、一度きりの慶事では紅白結び切りののし袋を使います。
「寿」や「御結婚御祝」などの表書きが一般的です。
複数名でまとめる場合は、連名で書いても問題ありません。
このように、のし袋の色や結び方は「お金を包む目的」によって変わります。
行事ごとの特徴を理解しておくと、封筒を選ぶときに迷いません。
略式封筒を使うときの考え方
地域行事では、正式なのし袋よりも、白封筒や印刷タイプの封筒を使うことが多くあります。
これは「失礼を避けたい」というよりも、「地域の習慣に合わせる」ことが重視されるからです。
つまり、略式封筒を使うのはマナー違反ではなく、むしろ自然な選択といえます。
| 略式封筒を使う主な場面 | 理由 | 注意点 |
|---|---|---|
| 秋祭り・地蔵盆などの御花 | 地域の慣習として略式が一般的 | 金額を裏面に記入する |
| 清掃・防災などの協力金 | 気持ちを伝える目的で包む | 無理のない金額で十分 |
| 小規模イベントの協賛金 | 参加者同士の気持ちのやりとり | 表書きを「御花」または「協賛金」にする |
略式封筒の特徴
略式封筒とは、のしや水引が印刷されていない白封筒や、簡易印刷タイプの封筒を指します。
100円ショップなどでも購入でき、気軽に使えるのが特徴です。
特に地域行事や季節の祭りなどでは、こうした封筒を使うことが定着しています。
たとえば秋祭りの御花を包む場合、ほとんどの家庭が印刷タイプや白封筒を使っています。
これは「形式よりも参加の気持ちを重視する」という地域の考え方があるからです。
封筒の書き方と扱い方
略式封筒を使うときは、表面に「御花」「協賛金」などの表書きを縦書きで書きます。
名前は左下に、裏面の中央下に金額を記入します。
毛筆や筆ペンを使うと、簡易封筒でも丁寧な印象になります。
📸 写真例
白封筒(長形4号)に縦書きで「御花」
裏面の中央下に金額、左下に名前を記入した構図
略式封筒を使うときの考え方
地域では「誰がどれだけ包んだか」が共有されることもありますが、
それは信頼関係の表れでもあります。
無理に高額にせず、気持ちの範囲で包むことがいちばん自然です。
参考略式封筒の詳しい使い方や地域別の例は
地域行事で使う略式封筒マナー|100均・白封筒の使い方と注意点 を参考にしてください。
書き方の基本ルール(表書き・裏書き)
のし袋や封筒の使い分けを理解したら、次は書き方を整理しておきましょう。
表面・裏面・中袋のどこに何を書くかを決めておくと、迷わず準備ができます。
表書きの基本
表書きとは、封筒の上部中央に書く「用途(御花・謝礼など)」のことです。
毛筆や筆ペンを使い、縦書きで書くのが基本です。
印刷タイプの封筒を使う場合は、無理に書き足さずそのままで構いません。
| 用途 | 表書きの例 | 補足 |
|---|---|---|
| 秋祭り・行事協賛 | 御花・御花代 | 紅白蝶結び。地域行事では印刷タイプも多い。 |
| 謝礼・お礼 | 謝礼・寸志・お礼 | 紅白蝶結び。相手に合わせて使い分ける。 |
| お見舞 | お見舞・御見舞 | 紅白結び切り。のし抜きタイプを使用。 |
| 香典・法要 | 御香典・御霊前・御佛前 | 黒白結び切り。宗派に合わせて使う。 |
参考各言葉の使い分けや表書きの一覧は
封筒表書き一覧|御花・謝礼・寸志・お心付けの正しい書き方と使い分け早見表 を参考にしてください。
名前の書き方
個人で渡す場合はフルネーム、自治会として渡す場合は「〇〇自治会」と書きます。
複数名で渡す場合は代表者名の下に「他〇名」と添える形でも問題ありません。
名前は封筒中央のやや下あたりに、表書きと同じく縦書きで記入します。
金額の書き方
金額は中袋または裏面の中央下に書きます。
金額の数字には旧字体を使うのが正式ですが、略式の場合は通常の漢数字でも構いません。
重要なのは、読み間違えが起こらないよう丁寧に書くことです。
参考旧字体(壱・弐・参・拾など)の一覧は
金額旧字体の書き方|領収書・中袋・封筒で使える漢数字一覧 をご覧ください。
📸 写真例
左:中袋に金額を記入した例
右:封筒裏面に金額(中央下)と名前(左下)を記入した例
裏書きの位置と注意点
裏面に金額や名前を書くときは、中央の折り目に重ならない位置に記入します。
特に白封筒の場合、金額は中央下、名前は左下に書くとバランスが良く見えます。
封筒を縦に持ったときに文字がまっすぐ並ぶよう意識すると丁寧に見えます。
この章で紹介した内容を押さえておけば、どんな封筒でも安心して使えるようになります。
参考さらに詳しい書き方や位置の図解は
秋祭り御花袋|中袋なしのし袋の書き方と裏面の金額・名前のマナー で紹介しています。
迷ったときの選び方早見表
ここまで見てきた内容を整理すると、封筒選びの基本は「目的と立場」で決まります。
どんな場面でもこの表を見れば、だいたいの方向性がつかめるはずです。
| 用途 | 水引の色 | 結び方 | 表書きの例 | 封筒の種類 | 使う立場の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 御花・協賛金 | 紅白 | 蝶結び | 御花・御花代 | 印刷のし袋または白封筒 | 自治会員・個人 |
| 謝礼・寸志 | 紅白 | 蝶結び | 謝礼・寸志・お礼 | 中袋付きののし袋 | 自治会(代表) |
| お見舞 | 紅白 | 結び切り | お見舞・御見舞 | のし抜き封筒 | 自治会または個人 |
| 香典・法要 | 黒白 | 結び切り | 御香典・御霊前・御佛前 | 黒白のし袋 | 自治会(代表) |
| 婚礼・慶事 | 紅白 | 結び切り | 寿・御結婚御祝 | 正式なのし袋(中袋付き) | 自治会または個人 |
この早見表はあくまで一般的な目安です。
地域や行事の規模によって、少しずつ習慣が違うこともあります。
大切なのは「どうすれば相手に気持ちが伝わるか」を考えて選ぶことです。
参考封筒を選ぶときに迷ったら
秋祭りの御花封筒はどれを選ぶ?|のし袋・白封筒・100均封筒の使い分け方 を参考にしてください。
具体的な封筒の写真と使い分けのポイントを紹介しています。
まとめ
お金を包む場面は、自治会活動の中でも特に気をつかうところです。
「失礼のないように」と思うほど、どんな封筒を使えばいいか迷ってしまう人も多いようです。
でも、完璧に合わせることよりも「気持ちが伝わるかどうか」のほうが大切です。
今回紹介したように、立場と目的を整理しておけば、自然とふさわしい形が見えてきます。
自治会として渡すときは丁寧に、個人として包むときは無理のない範囲で。
その違いを知っておくだけでも、迷いがぐっと減ります。
封筒選びや書き方の細かな部分は、地域ごとの慣習で変わることもあります。
もし迷ったときは、「どうすれば相手に気持ちが伝わるか」を基準に考えると安心です。
その判断が、いちばん自然で、いちばん丁寧なのだと思います。
参考封筒の裏面の書き方や配置の例は
秋祭り御花袋|中袋なしのし袋の書き方と裏面の金額・名前のマナー で紹介しています。
写真付きでバランスや位置の参考になります。
のし袋とは?(のし紙との違い)
のし袋とは、お金を包むための封筒に「のし(飾り)」と「水引」が印刷または貼られたものです。
のし紙(外側の紙)と違い、中袋付きの封筒型になっている点が特徴です。
- のし紙 … 贈り物や品物に掛ける紙。
- のし袋(金封)… 現金を包むための封筒。
自治会では現金でお渡しする機会が多いため、基本的には「のし袋(金封)」を使用します。
参考のし紙そのものの構造について詳しく知りたい方は、
のし紙の種類と使い方|紅白・黒白の違いと用途がひと目でわかる早見表 を参考にしてください。
自治会でよく使う5つの場面
自治会活動の中で、のし袋を使う場面は主に以下の5つです。
| シーン | 主な用途 | 水引の種類 | のしの有無 |
|---|---|---|---|
| 秋祭り・地域行事 | 御花・協賛金 | 紅白蝶結び | あり |
| 感謝・お礼 | 謝礼・寸志 | 紅白蝶結び | あり |
| 病気・けが | お見舞い | 紅白結び切り | なし(のし抜き) |
| 弔事 | 香典・法要 | 黒白結び切り | なし |
| 慶事 | 婚礼・長寿祝い | 紅白結び切り | あり |
各シーン別のし袋マナーとおすすめ商品
① 秋祭り・地域行事の御花・協賛金
「御花」や「御花代」は、地域行事(秋祭り・地蔵盆など)で神社や主催者に贈るお金です。
この場合は、紅白蝶結びののし袋を使うのが一般的。
表書きは「御花」または「御花代」。
金額が3,000円〜5,000円程度なら、水引印刷タイプでも十分です。
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② 謝礼・寸志を渡すとき
地域行事で講師・来賓・協力者へ謝礼を渡す場合は、紅白蝶結びののし袋が基本です。
表書きは「謝礼」「寸志」「お礼」など、相手との関係によって選びます。
中袋付き
封筒の書き方については「謝礼・寸志の封筒の書き方完全ガイド」で詳しく紹介しています。
③ お見舞金を渡すとき
お見舞金には、紅白結び切り・のし無し(のし抜き)の封筒を使用します。
のし(飾り)があると「祝い事」となるため、避けるのがマナーです。
結び切り
参考お見舞金の金額目安や渡し方は
お見舞金の相場・渡し方|自治会・地域活動での正しいマナーと気遣い をご覧ください。
④ 香典・法要で使う場合
葬儀や法要などの弔事では、黒白結び切り・のし無しののし袋を使用します。
表書きは「御香典」「御霊前」「御佛前」など。宗派によって違うため、事前に確認できるとより丁寧です。
⑤ 婚礼・特別慶事で使う場合
結婚祝いや記念行事などのお祝いには、紅白結び切りののし袋を使います。
「一度きりであること」を表す結び方で、婚礼・新築・快気祝いなどに用います。
迷ったときの選び方早見表
| 種類 | 水引の色 | 結び方 | 用途例 | 表書き |
|---|---|---|---|---|
| 慶事(一般) | 紅白 | 蝶結び | 謝礼・寸志・御花 | 御礼・御花・寸志など |
| 慶事(特別) | 紅白 | 結び切り | 婚礼・快気祝い | 寿・御結婚御祝など |
| 弔事 | 黒白 | 結び切り | 香典・法要 | 御香典・御霊前など |
| 見舞い | 紅白 | 結び切り | 病気・けが | お見舞・御見舞 |
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- 謝礼・寸志の封筒の書き方完全ガイド
- お見舞金の相場・渡し方|自治会・地域活動での正しいマナーと気遣い
- 金額旧字体の書き方|領収書・中袋・封筒で使える漢数字一覧
まとめ
のし袋選びは、「相手に失礼がないようにするための心配り」です。
形式だけでなく、「何のために渡すのか」「どんな気持ちを込めたいのか」を意識すると、自然と正しい形になります。
自治会でよく使う基本的なのし袋をいくつか常備しておくと、いざという時に慌てずに済みますよ。






