地域の祭りや行事で企業や商店から「協賛金」をいただく──
そのとき、意外と悩むのが「領収書ってどう書けばいいの?」という点です。
協賛金は、いわゆる“寄付”とは少し性質が異なり、支援+感謝+取引の要素が混ざった独特なお金です。
だからこそ、但し書きや宛名の書き方を間違えると、失礼になったり会計処理で混乱したりすることもあります。
この記事では、自治会や地域行事で使える協賛金領収書の正しい書き方とマナーを、実例付きでわかりやすく紹介します。
「寄付金との違い」や「お礼の伝え方」にも軽く触れているので、初めて協賛金を扱う方でも安心して対応できるはずです。
協賛金領収書の基本マナー
協賛金は、地域行事やお祭りなどを支援してもらうために企業や個人から受け取るお金です。
そのため、単なる「寄付」ではなく、支援に対する感謝と広告的な意味合いを含んでいます。
たとえば、協賛企業の名前を掲示したり、回覧板やプログラムに掲載することも多いですよね。
このような性質から、領収書を書く際も“寄付金”とは少し異なる配慮が必要です。
つまり、協賛金の領収書は感謝の気持ちを形に残す書類でもあり、受け取る側の誠意が伝わるように丁寧に書くことが大切です。
協賛金領収書の書き方と記入例
領収書には、最低限押さえておきたい基本項目があります。
以下の表を参考に、自治会名や行事名を入れるだけで、失礼のない形に整えられます。
| 項目 | 内容 | 記入例 |
|---|---|---|
| 日付 | 領収書を発行した日 | 令和7年10月23日 |
| 宛名 | 協賛してくれた企業・個人の名前 | ○○商店 様 |
| 金額 | 税込み総額を記入(漢数字も可) | ¥10,000(壱万円) |
| 但し書き | 目的を明記 | 「秋祭り協賛金として」 |
| 発行者名 | 自治会名と代表者名 | ○○自治会 会長 △△印 |
協賛金は会計上「雑収入」または「協賛金収入」として扱われます。
「寄付金」と混同すると帳簿整理で混乱しやすいため、領収書の記載を統一しておくと安心です。
協賛金領収書に使えるテンプレート(Word/PDF)
協賛金の領収書は、自治会ラボで配布している「自治会で使える領収書テンプレート」をそのまま利用できます。
但し書きを「〇〇行事 協賛金として」と書くだけで、専用テンプレートを作らなくても、正式な協賛金用の領収書になります。
おすすめの使い方
礼文入りタイプ
「このたびはご協力いただき誠にありがとうございました」
など、感謝の言葉を添えたい場合に最適。
企業・商店への協賛金におすすめ。
2枚組タイプ

シンプルタイプ
手渡し中心で実務をスピーディにしたいときに。
小規模イベントや個人協賛向け。
4枚組タイプ

ナンバー管理タイプ
会計記録をきちんと残したい場合に便利。
複数口の協賛金を扱う自治会や実行委員会におすすめ。
3枚組タイプ

※以下の記事で領収書テンプレートを配布しています。
必要なテンプレートを選び、但し書きを「〇〇行事 協賛金として」に変更すればOKです。
複数の行事にも対応できる汎用形式なので、自治会の定番書式として長く使えます。
お礼の伝え方と注意点
協賛金の領収書をお渡しするときは、単に書類を手渡すだけでなく、一言感謝の言葉を添えることが何より大切です。
たとえば次のような言葉が自然です。
「このたびは秋祭りへのご協賛、誠にありがとうございます。
ささやかですが領収書をお渡しいたします。」
ちょっとした一言でも、丁寧な印象を与えられます。
特に、長年支援してくださっている企業や商店には、お礼状や掲示で感謝を示すのもおすすめです。
協賛金は、地域のつながりを支えてくれる大切な支援金です。
「ありがとう」を言葉と書面の両方で伝えることが、次の行事にもつながります。
まとめ
協賛金の領収書は、単なる会計書類ではなく、地域のつながりを形に残す感謝状のようなものです。
宛名や但し書きを丁寧に書くだけで、受け取った側の誠意がしっかり伝わります。
もう一度、ポイントを整理しておきましょう。
- 「協賛金として」と明記する(寄付金と区別する)
- 行事名を入れて具体的に書く
- 発行日は領収書を渡した日でOK
- 感謝の言葉を添えて渡すと印象が良い
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参考 謝礼・寸志の領収書テンプレート
