敬老会の司会を頼まれると、「何をどの順番で言えばいいんだろう」と、まず流れが不安になります。
実は、司会に必要なものは2つだけです。
- 当日の流れが分かる進行表
- 場面が変わるたびに言う短い一言
この記事では、受付から見送りまでの進行表と、場面ごとにそのまま読めるセリフ例をまとめました。
印刷して手に持てば、当日はそれを読むだけで進行できます。
会長挨拶や来賓挨拶、閉会挨拶の文例そのものは、それぞれ別の記事にまとめてあります。
この記事は、それらをつなぐ「司会の台本」です。
敬老会の進行表|受付から見送りまでの流れ
まず、敬老会の全体像です。
一般的な流れを、午前10時開会・正午閉会の2時間で組んでみました。
| 時刻(例) | 進行項目 | 司会がすること | 目安 |
|---|---|---|---|
| 9:30 | 受付開始 | 会場の案内、お席への誘導の声かけ | 30分 |
| 9:55 | 開会前のアナウンス | 着席のお願い、お手洗いの場所の案内 | 5分 |
| 10:00 | 開会の言葉 | 開会を宣言する | 2分 |
| 10:02 | 主催者挨拶(会長) | 会長を紹介し、マイクを渡す | 3〜5分 |
| 10:07 | 来賓紹介・来賓挨拶 | 肩書とお名前を読み上げ、順に紹介する | 5〜10分 |
| 10:17 | 祝電・メッセージ披露 | 差出人と要旨を読む | 3分 |
| 10:20 | 記念品贈呈・長寿のお祝い | 対象の方を紹介し、贈呈を進める | 10分 |
| 10:30 | 乾杯 | 乾杯の発声をする方を紹介する | 3分 |
| 10:33 | 会食・歓談 | 時間の案内、余興の準備を確認する | 30分 |
| 11:05 | 余興(演芸・出し物) | 出演者を紹介し、入れ替えをつなぐ | 30〜40分 |
| 11:45 | お楽しみ抽選会(任意) | 番号を読み上げる | 10分 |
| 11:55 | 閉会の言葉 | 締めの挨拶をする方を紹介する | 3分 |
| 12:00 | お見送り | お土産、忘れ物、送迎の案内 | 5分 |
時刻は例です。
開会時刻に合わせて、右にずらすだけで使えます。
地域によって、記念品贈呈が来賓挨拶より前だったり、余興が食事の前だったりします。
順番が違っても、司会のセリフは場面ごとに独立しているので、行を入れ替えるだけで対応できます。
進行表は、司会だけでなく、役員全員が同じものを持つと当日が楽になります。
「次は何だっけ」と司会に聞きに来る人がいなくなるからです。
場面ごとの司会セリフ(コピペOK)
ここからが台本の本体です。
進行表の順番どおりに、場面ごとのセリフを並べました。
セリフの中の「〇〇」は、自治会名や来賓のお名前に置き換えてください。
読み上げ時間の目安も付けてあるので、全体の時間配分にお使いください。
開会前のアナウンス(開始5分前)
皆さま、本日は敬老会にお越しいただき、ありがとうございます。
まもなく開会いたしますので、お席にお着きください。
お手洗いは、会場を出て右手にございます。
ご不明な点は、お近くの役員にお声がけください。
▶ 約100字 / 読むと約25秒
このアナウンスは、開始10分前と5分前の2回入れると、着席がそろいます。
開会の言葉
皆さま、大変お待たせいたしました。
ただいまより、令和〇年度 〇〇自治会 敬老会を開会いたします。
本日、司会を務めさせていただきます、〇〇と申します。
不慣れな点もあるかと思いますが、最後までどうぞよろしくお願いいたします。
▶ 約110字 / 読むと約25秒
「開会いたします」の一言が、司会のいちばん大事な仕事です。
ここを言い忘れると、いつ始まったのか分からないまま進んでしまいます。
主催者挨拶(会長)への紹介
はじめに、主催者を代表いたしまして、〇〇自治会 会長の〇〇より、ご挨拶を申し上げます。
〇〇会長、お願いいたします。
▶ 約60字 / 読むと約15秒
会長が話し終えたら、司会が一言つなぎます。
〇〇会長、ありがとうございました。
会長が話す挨拶の文例は、こちらの記事にまとめてあります。
敬老会「開会」挨拶の文例集|そのまま使える短い&フォーマルパターン
来賓紹介と来賓挨拶へのつなぎ
続きまして、本日ご臨席を賜りましたご来賓の皆さまをご紹介いたします。
〇〇市長 〇〇様。
〇〇市議会議員 〇〇様。
〇〇地区民生委員 〇〇様。
ご多用のところ、お越しいただきありがとうございます。
▶ 約90字 / 読むと約20秒
来賓が挨拶される場合は、続けてこう振ります。
それでは、ご来賓を代表いたしまして、〇〇市長 〇〇様より、ご祝辞をいただきます。
〇〇様、よろしくお願いいたします。
▶ 約60字 / 読むと約15秒
来賓が複数名いらして、全員が挨拶される場合は、お一人ずつ同じ形で紹介します。
お名前と肩書の読み方は、前日までに必ず確認しておいてください。
来賓の方に事前にお願いする文面や、来賓側の挨拶文例は、こちらの記事にあります。
敬老会での来賓挨拶|市長・議員・地域代表向け文例と進行役の依頼方法
祝電・メッセージの披露
本日、ご出席がかなわなかった方々より、祝電とメッセージをいただいております。
ご紹介いたします。
〇〇市長 〇〇様より。(要旨を読む)
〇〇様より。(要旨を読む)
以上、たくさんのお祝いの言葉をいただきました。ありがとうございました。
▶ 約100字 / 読むと約25秒
祝電が多い場合は、全文ではなく差出人のお名前だけを読み上げ、「内容は受付前に掲示しております」と案内する形でも大丈夫です。
記念品贈呈・長寿のお祝い
続きまして、記念品の贈呈に移ります。
本年、〇〇歳を迎えられた皆さまに、自治会より心ばかりの品をお贈りいたします。
お名前をお呼びしますので、その場でお立ちいただくか、お手を挙げていただければ、役員がお席までお持ちいたします。
〇〇様。〇〇様。〇〇様。
皆さま、おめでとうございます。どうか、これからもお元気でお過ごしください。
▶ 約160字 / 読むと約40秒
長寿のお祝いでは、お名前を呼ばれた方が立ち上がるのが大変なこともあります。
「お席まで役員がお持ちします」と先に言っておくと、無理に立とうとされる方が減ります。
乾杯へのつなぎ
それでは、これより会食に移らせていただきます。
乾杯のご発声を、〇〇副会長にお願いいたします。
皆さま、お手元のグラスをお持ちください。
〇〇副会長、お願いいたします。
▶ 約80字 / 読むと約20秒
乾杯が終わったら、一言だけ添えます。
ありがとうございました。
それでは皆さま、しばらくの間、お食事とご歓談をお楽しみください。
会食・歓談中のアナウンス
皆さま、お食事はお済みでしょうか。
このあと11時5分ごろより、余興に移ります。
お飲み物のおかわりは、お近くの役員までお申し付けください。
▶ 約70字 / 読むと約15秒
歓談中は、司会がマイクを持ちすぎない方が場が和みます。
言うのは、余興が始まる5分前の予告だけで足ります。
余興・出し物の紹介
それでは、これより余興に移ります。
はじめに、〇〇保育園の皆さんによる、お遊戯です。
皆さま、大きな拍手でお迎えください。
▶ 約60字 / 読むと約15秒
出し物が終わるたびに、司会が拍手をうながし、次の出演者を紹介します。
〇〇保育園の皆さん、ありがとうございました。
続きまして、〇〇会の皆さまによる、民謡をお楽しみください。
余興の順番と出演者名は、当日の朝にもう一度確認しておくと安心です。
子どもたちの出し物は、時間が読みにくいので、最初の方に入れるとその後の進行が組みやすくなります。
閉会の言葉へのつなぎ
皆さま、楽しい時間はあっという間でございます。
名残惜しいところではございますが、そろそろ閉会のお時間となりました。
閉会にあたりまして、〇〇副会長より、ご挨拶を申し上げます。
▶ 約90字 / 読むと約20秒
閉会挨拶が終わったら、司会が締めます。
〇〇副会長、ありがとうございました。
以上をもちまして、令和〇年度 〇〇自治会 敬老会を閉会いたします。
皆さま、本日はありがとうございました。
▶ 約70字 / 読むと約15秒
閉会の挨拶をする方向けの文例は、こちらの記事にまとめてあります。
敬老会を締めくくる「閉会」挨拶|そのまま使える例文集
お見送りのアナウンス
お帰りの際は、お足元にお気をつけください。
記念品とお土産のお忘れ物がないよう、今一度お手元をご確認ください。
送迎をご希望の方は、受付にてお声がけください。
本日は、誠にありがとうございました。
▶ 約100字 / 読むと約25秒
司会が前日までに確認しておくこと
台本があっても、当日に困るのは「読み方が分からない」「誰か分からない」の2つです。
前日までに、次の7つを確認しておくと、当日は台本を読むだけで済みます。
- 来賓のお名前と肩書の読み方(ふりがなを台本に書き込む)
- 長寿のお祝いを受ける方のお名前と年齢の読み方
- 会長・副会長など、挨拶と乾杯を担当する人の名前
- 余興の順番、出演者名、それぞれの所要時間
- マイクと音響の動作確認(予備の電池も)
- タイムキーパーを誰がやるか(司会と兼ねない)
- 来賓が遅れた場合、途中で退席される場合の対応
とくに1と2は、間違えると本人にも周りにも気まずさが残ります。
台本の名前の横に、ふりがなを鉛筆で書き込んでおいてください。
進行が崩れたときの対処
段取りどおりに進まないのが行事です。
よくある4つの場面と、司会の対応をまとめました。
来賓が遅れて到着した
到着を待たず、予定どおり進めます。
到着されたら、区切りのよいところで「ただいま〇〇様がお見えになりました」と紹介し、挨拶の予定があれば次の場面の前に入れます。
来賓が途中で退席される
事前に分かっていれば、その方の挨拶を前に持ってきます。
当日に分かった場合は、「〇〇様は公務のため、ここでご退席となります。ありがとうございました」と一言添えて、拍手でお見送りします。
余興が押して、時間が足りない
司会が一人で判断せず、会長かタイムキーパーと目を合わせて決めます。
削るのは抽選会などの任意の項目からで、閉会の言葉は削りません。
閉会がないと、終わったのかどうか分からないまま人が帰り始めます。
体調を崩した方が出た
進行を止めて、役員に対応をお願いします。
マイクでは「少々お待ちください」とだけ言い、詳しい状況は話しません。
落ち着いてから、「お待たせいたしました。それでは続けさせていただきます」と再開します。
台本を印刷して使うコツ
司会の台本は、画面ではなく紙で持つ方が安心です。
スマホは画面が消えたり、手が震えると読みにくかったりします。
- この記事の進行表とセリフを、Wordなどに貼り付けてA4で印刷する
- 文字は大きめ(14ポイント以上)にして、1ページに1〜2場面まで
- 時刻は印刷せず、当日の朝に鉛筆で書き込む
- 来賓と長寿の方のお名前にふりがなを振る
- 予備をもう1部、会長か副会長に渡しておく
紙の台本があると、途中で誰かに代わってもらうこともできます。
司会が急に受付対応に呼ばれても、進行が止まりません。
敬老会の司会進行|まとめ
敬老会の司会は、進行表と場面ごとの一言があれば回せます。
まとめると、次の3つです。
- 進行表は役員全員で同じものを持つ
- セリフは場面ごとに独立しているので、順番の入れ替えに強い
- 名前と肩書の読み方だけは、前日までに必ず確認する
挨拶の文例をまとめて見たい方は、こちらもどうぞ。
【例文付き】敬老会の挨拶総まとめ|感謝と長寿祝いを伝えるスピーチ集
敬老会の案内文をこれから出す場合は、こちらの記事にテンプレートがあります。
敬老会開催のお知らせ文テンプレート3選|フォーマル・やさしい案内・主催者向けのWord版