「会長として何を話せばいいのか分からない」
「長い挨拶は覚えられないから不安」
そんな悩みを持つ方も多いと思います。
実際に自治会の総会では、会長挨拶は短く感謝と意欲を伝えるだけで十分です。
この記事では、冒頭と最後の場面で使える短い会長挨拶の文例を紹介します。
誰が挨拶をするのか?
会長挨拶は、開会や閉会の挨拶とは別に設けられる場合があります。
多くは会長が務めますが、自治会によっては副会長や議長が担当するケースもあります。
また、開会や閉会の進行自体を総務部長などが担当し、会長は冒頭やまとめの場で挨拶をする自治会もあります。
わたし自身が会長を務めたときも、この形で進行していました。
実際の運営ルールは地域ごとに異なるため、事前に役員会で確認しておくと安心です。
挨拶の型
会長挨拶は「感謝・意欲・協力依頼」の3点を押さえれば十分です。
長々と話す必要はなく、1〜2分程度で収めるのが理想です。
基本の流れ
- 感謝の言葉
例:「本日はご出席いただきありがとうございます」 - 活動や議題への意欲
例:「本年度も地域の安心・安全のために活動を進めてまいります」 - 協力依頼と締め
例:「皆さまのご理解とご協力をよろしくお願いいたします」
この型を意識すれば、冒頭でもまとめでも自然で分かりやすい会長挨拶になります。
冒頭挨拶文例
シンプル型
皆さん、本日はお忙しい中、自治会総会にご参加いただきありがとうございます。
1年間、地域の活動にご協力いただき、心より感謝申し上げます。
本日は、昨年度の報告と、今年度の計画についてご説明します。
短い時間ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。
標準型
皆さん、本日はお集まりいただきありがとうございます。自治会長の〇〇です。
日頃から、地域の行事や清掃などにご協力をいただき、本当にありがとうございます。
今日は、昨年度の活動報告と会計、そして今年度の方針についてご説明いたします。
地域が安心して暮らせる場所であるために、皆さんと力を合わせて進めていきたいと思います。
どうぞ最後までよろしくお願いいたします。
フォーマル型
皆さま、本日はお忙しい中、令和〇年度〇〇自治会の総会にご出席いただき、誠にありがとうございます。
平素より、地域の活動や行事にご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。
本日は、昨年度の事業・会計報告と、新年度の事業計画についてご審議いただきます。
今後も皆さまと共に、安心・安全で温かい地域づくりを進めてまいりたいと思います。
本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
※開会挨拶の例文はこちら
まとめ挨拶文例
シンプル型
本日は最後までご参加いただき、ありがとうございました。
活動はまだまだ課題もありますが、皆さんと一緒により良い地域をつくっていければと思います。
今後ともご協力のほど、よろしくお願いいたします。
標準型
本日はお忙しい中、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
皆さんのご協力があってこそ、地域の活動が成り立っています。
これからも無理のない範囲で構いませんので、どうぞ温かいご支援をお願いいたします。
皆さんと一緒に、笑顔のあふれるまちづくりを進めていきましょう。
本日はありがとうございました。
フォーマル型
本日はご多忙のところ、長時間にわたりご出席いただき、誠にありがとうございました。
本日の議案につきましては、皆さまのご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。
今後とも、地域の安全と親睦のため、皆さまと共に歩んでまいりたいと存じます。
引き続きのご支援をお願い申し上げ、閉会のご挨拶とさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。
※閉会挨拶はこちら
書き方のポイント
- 短くまとめる
冒頭でもまとめでも、1〜2分以内が理想です。長くなると参加者の集中力が途切れてしまいます。 - 感謝を忘れない
「ご出席ありがとうございます」のひと言を入れるだけで印象が大きく変わります。 - 意欲を伝える
本年度の活動や地域への思いを簡単に伝えると、会の方向性が共有できます。 - 協力をお願いする
「ご理解とご協力をお願いします」と添えることで、参加者に前向きな気持ちを残せます。 - 雰囲気に合わせる
フォーマルな場では丁寧に、和やかな場では親しみやすく。トーンを調整すると自然です。
ダメな挨拶パターン(反面教師に)
良い会長挨拶をするためには、やってはいけない例を知っておくのも大切です。
ここでは避けたいパターンを紹介します。
① 活動報告を長々と語る
「昨年度は〇〇を実施しまして、その詳細は…」と細かく話し続ける
→ 報告は議題や資料で行うもの。挨拶で長く話すと参加者が疲れてしまいます。
② 自分の実績を誇る
「私が会長になってから、これだけの成果を上げました」
→ 自己アピールになってしまい、聞き手の共感を得られません。
③ 感謝を伝えずに終わる
「以上で会長の挨拶を終わります」
→ 感謝の言葉がないと冷たい印象になります。必ず「ありがとうございます」を添えましょう。
④ 曖昧な言葉で締める
「まぁ、これからも頑張っていきましょう」
→ 抽象的すぎて響きません。具体的に「ご協力をお願いします」と伝えるのが効果的です。
アレンジ例
会長挨拶は基本の型を押さえれば十分ですが、少し工夫すると地域の雰囲気に合ったものになります。
- 季節のひと言を加える
例:「春のあたたかさを感じる中、お集まりいただきありがとうございます」
例:「暑い中ご出席いただき、誠にありがとうございます」 - 感謝の対象を変える
例:「役員の皆さまには特に準備でご尽力いただきました」
例:「地域の皆さまの日頃のご協力に改めて感謝いたします」 - 地域の特色を取り入れる
例:「防災活動が盛んな地域らしく、今年も安心安全を第一に取り組みます」
例:「子ども会との連携を強め、地域交流を深めていきたいと思います」 - 行事とセットの場合
例:「清掃活動に続いての総会となりましたが、ご協力に感謝いたします」
例:「防災訓練のあとでお疲れのところ、最後までご参加いただきありがとうございます」
まとめ
会長挨拶は「長く立派なスピーチ」ではなく、短く・感謝と意欲を伝える だけで十分です。
押さえるべきポイントは3つ。
- 出席者への感謝
- 活動への意欲や方針
- 今後の協力依頼
冒頭でもまとめでも、この3点を盛り込めば安心して会を進められます。
この記事の文例をそのまま使えば、初めて会長を務める方でも落ち着いて挨拶できますよ。
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以下の表は、自治会行事の挨拶を目的別にまとめています。
用途に合わせてご覧ください。


