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自治会で使える補助金を活用!公民館に大型モニターとPCを導入した話

KAZU

2年間自治会長を務め、役員会や地域行事の運営・挨拶を数多く経験。

形式よりも「実際に困っている人が安心して進められること」を大切に、挨拶文・マナー・テンプレートなど、現場に即した情報をまとめています。

同じように“誰かのために動く人”が少しでも楽になれたら嬉しいです。

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私が所属する自治会では、2023年に思い切って補助金を活用し、公民館に「75型大型モニター」と「パソコン」を導入しました。

正直、導入までは反対意見もありました。

でも、いざ入れてみると「会議がやりやすくなった」「役員同士の議論が建設的で良い感じになった」という、予想以上の変化が生まれたのです。

今回は、私が実際に経験した「自治会のデジタル機器導入」について、具体的な費用や説得のポイント、そして変わった会議の景色についてお話しします。

なぜデジタル機器を導入しようと思ったのか

紙ベースの会議がとにかく非効率だった

きっかけは単純でした。毎月の役員会での「紙の多さ」と「非効率さ」です。

毎回、何十枚もの資料をコピーして、ホッチキスで留めて……という準備の手間もさることながら、会議本番の空気が重かったんです。

みんなバラバラのページを見ていて、議論がかみ合わない

議長が話していても、参加者は手元の資料をめくるのに必死。
「今、別紙3の話ですよね?」「いや、別紙2の裏面です」といったやり取りで時間が過ぎていく。

みんなが下を向いているから、顔を見合わせて話す時間がほとんどないことに気づきました。

「今の企業でこんな会議しているところある?」と強く思った

私は現役で仕事をしていることもあり、「今の時代、会社でこんな紙だらけの会議をしているところなんてないぞ」と強く感じました。

地域の活動だからこそ、もっとスマートに、そしてクリエイティブに話し合いたい。
そう思ったのがスタートでした。

導入した機器と費用

「やるなら中途半端なものはダメだ。
高齢の方でも見やすいものを!」と考え、以下の機器を揃えました。

導入機器の内訳

機器用途選定理由
75型大型モニター会議室用家庭用テレビではなく、後ろの席からでも文字がはっきり見えるサイズを選びました。これが大正解。
デスクトップPC会議室用モニターに常設接続し、いつでもすぐに資料を映せるメイン機として使用。
ノートPC役員用書記や会計が持ち回りで作業できるように、機動性の高い1台を用意。

気になる費用と補助金

総額50万円となると自治会費からは出しづらい金額ですが、補助金を活用することで負担を大幅に減らすことができました。

項目金額備考
機器総額約50万円モニター、PC2台、周辺機器など
補助金▲25万円地域のコミュニティ助成事業を活用
実質負担25万円自治会費からの持ち出し

「半額(25万円)でこれだけの環境が整うなら」と、総会での承認もスムーズに得ることができました。

補助金の申請方法|役場の職員に相談するのが近道

「補助金の申請なんて難しそう……」と思いますよね。私もそうでした。

でも、一番の近道は「プロ(役場の職員)」を頼ることでした。

  1. まずは市町村の担当課に相談
    • ネット検索も良いですが、直接役場の自治振興課へ行くのが一番早いです。
      「公民館の設備を整えたい」と相談すれば、現在使える制度や今後の募集予定を教えてくれます。
  2. 申請書類は職員に教えてもらいながら作成
    • 独特な「お役所言葉」に悩む必要はありません。
      下書きを持参して担当者に赤ペンを入れてもらうのがコツ。
      役場側も予算活用を望んでいるので、親身にサポートしてくれます。

導入で苦労したこと|「効率化」は高齢の役員に響かない

ここが一番のハードルでした。
機器の選定よりも、「人の意識」を変えることが大変だったのです。

最初は「必要ない」と反対された

提案当初、年配の役員さんたちからは、

「今のままで十分だ」
「機械なんて使い方がわからない」
「壊したらどうするんだ」

と、反対の声が上がりました。

伝え方を変えたら、反応が変わった

私は最初、「効率化」ばかりをアピールして失敗しました。そこで、アプローチを以下のように変えました。

  • ❌ 失敗パターン(効率化押し)
    • 言葉:「ペーパーレスになります」「会議時間が短縮できます」
    • 反応:「今のままでいい」「味気ない」「急かされているようだ」
  • ⭕ 成功パターン(交流重視)
    • 言葉:「面倒な事務連絡をモニターでパパッと終わらせて、余った時間でお茶を飲みながら、みんなでゆっくり話す時間を増やしませんか?」
    • 反応:「それなら良いね」「みんなと話す時間ができるなら」

こうして「効率化」ではなく「仲良くなるため」と目的を伝えたことで、反対していた役員さんの表情が和らぎ、賛同を得ることができました。

導入後の変化|会議が変わった、役員の関係も変わった

実際にモニターとPCが導入されてから、公民館の空気はガラリと変わりました。

共通の資料を見ながら議論できるようになった

全員が前を向いて、大きな画面を見るようになりました。「ここの数字が……」とレーザーポインターで指せば、一発で伝わります。

顔が上がると、自然と発言も増え、議論が活発になりました。

無駄なコピーが減り、コスト削減にもなった

事前に資料をデータ共有し、当日は画面に映すスタイルにしたことで、大量のコピー作業から解放されました。

トナー代や用紙代の削減はもちろん、「印刷係」の負担がなくなったことが大きいです。

「会議が楽しくなった」「集まることが増えた」という声

これが一番嬉しい変化です。

会議の合間に、昔の町の写真や、行事の動画をモニターで流すと、「おー!懐かしいな」「こんな風に撮れてたのか」と大盛り上がり。

ただの事務的な会議が、エンターテインメント性のある「集まり」に変わったのです。

役員同士の会話が増え、仲が良くなった

導入前は「早く終わらないかな」という空気が漂っていましたが、今は「これ、画面に出してみてよ」と会話が弾みます。

結果的に、私の狙い通り「仲良くなる時間」が増え、役員同士の信頼関係も深まりました。

補助金を活用するためのポイント

最後に、これから導入を検討する方へ、私なりのポイントをお伝えします。

  • まずは役場に「想い」を伝えに行く
    • 機器の選定前でも大丈夫。
      「会議をスムーズにしたい」「公民館を使いやすくしたい」という要望を相談することから始めましょう。
  • 「隠れた財源」を教えてもらう
    • 自治体独自の補助金や宝くじ助成金など、ネット検索では見つけにくい財源を紹介してもらえることがあります。
  • 手間を「時給」で換算してみる
    • 書類作成が面倒でも、数時間で25万円(今回の例)のコストダウンになります。
      時給換算すれば、やらない手はありません!

まとめ|効率化の先にある「つながり」を大切に

今回のデジタル化を通じて、私が学んだことは以下の3点です。

  1. 50万円の設備投資も、補助金を使えば負担は軽くできる
  2. 高齢者への説得は「効率化」より「交流の時間確保」がカギ
  3. 全員が前を向く(画面を見る)ことで、議論も人間関係もポジティブになる

デジタル化や効率化は、それ自体がゴールではありません。

面倒な作業を減らした分、「みんなで顔を合わせて笑い合う時間」を作るための手段です。

ぜひ皆さんの自治会でも、補助金を上手に活用して、会議のスタイルを少しだけアップデートしてみてください。
きっと、今よりちょっとだけ、集まるのが楽しみになるはずです。

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