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自治会活動のスリム化|「やめる」決断ができない理由と乗り越え方

KAZU

2年間自治会長を務め、役員会や地域行事の運営・挨拶を数多く経験。

形式よりも「実際に困っている人が安心して進められること」を大切に、挨拶文・マナー・テンプレートなど、現場に即した情報をまとめています。

同じように“誰かのために動く人”が少しでも楽になれたら嬉しいです。

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「自治会の活動、多すぎて回らない…」

「これ、本当にやる意味あるの?」

そう感じながらも、誰にも言えずにモヤモヤしている役員の方、多いのではないでしょうか。

私も会長を引き受けた当初、全く同じ悩みを抱えていました。

雨の中配る紙の回覧板、発言のない定例会議、全員参加が義務のイベント準備…。

「前例踏襲」という言葉の重圧に押しつぶされそうになりながら続けていました。

しかし、思い切っていくつかの活動を「やめる」、あるいは「任意にする」決断をしたところ、意外にも協力してくれる人が増え、自治会の雰囲気が明るくなったのです。

この記事では、私が実際にスリム化した活動内容と、反対意見を乗り越えるための説得プロセスを包み隠さずお伝えします。

私が実際に「やめた・変えた」活動

  • 紙の回覧板 → 公式LINE・グループチャットへ移行(緊急度で使い分け)
  • 紙の引き継ぎ → クラウド(Googleドライブ等)での共有へ
  • 定例会議 → 必要な時だけ開催、報告はチャットで済ます
  • イベントの強制参加 → 役員以外の参加は「完全任意」へ

私が会長任期中に「勇気を出して変えたこと」を、変更前後の変化と共にまとめました。

活動内容Before(変更前)After(変更後)効果・反応
回覧板紙を印刷し、雨でも各班へ配布LINE配信(スマホがない人へは掲示板対応)情報伝達スピードが劇的に向上。
「回すのが面倒」という苦情が消滅。
会議毎月第3日曜に必ず集合案件がある時のみ招集
(基本はチャット報告)
会議時間が半分以下に。
土日の貴重な時間が守られた。
引き継ぎ大量の紙ファイルを手渡しクラウド共有過去資料の検索が0秒に。
紛失リスクもゼロになった。
イベント役員・班長は全員「強制参加」「可能な人」のみ募集参加人数は減ったが、
やる気のある人だけで効率的に回るようになった。

「減らす」と逆に「質」が上がる

一番心配だったのは「活動を減らすと、地域のつながりが希薄になるのでは?」という点でした。

しかし実際は逆でした。

例えばイベント準備。「全員参加」だった頃は、手持ち無沙汰で立っているだけの人や、不満げな顔をしている人がいました。それを「任意」にしたことで、当日は少人数精鋭になり、テキパキと作業が進み、終わった後の打ち上げも盛り上がりました。

「やらされる活動」から「やりたい人がやる活動」へシフトすることが、結果的に質の向上につながったのです。

なぜ「やめる」ことが必要なのか

  • 従来のやり方は「参加させること」自体が目的化している。
  • 現代において「他人の時間を奪うこと」は最大の罪であり、離脱の原因になる。
  • 持続可能な自治会にするには、関わるハードルを下げる必要がある。

人の時間を「奪っている」という意識を持つ

多くの自治会活動でありがちなのが、「集まること」自体が目的になってしまっているケースです。

  • 資料を読み上げるだけの会議
  • 念のためにと全員招集される草刈り
  • 判子をもらうためだけに回る回覧板

これらは全て、忙しい現役世代や、体調が優れない高齢者の「貴重な時間」を奪っています。

「決定事項が伝わり、誰が何をすればいいか明確になる」。これさえ満たせれば、プロセスはもっと簡略化できるはずです。

時間を奪い続けると、人は離れていく

「自治会は面倒くさい」

そう言われる最大の理由は、会費でも人間関係でもなく、「時間を拘束されるから」です。

自分の時間を大切にしたい現代人にとって、無意味な拘束は苦痛でしかありません。「時間を奪われる場所」と認識されれば、人はどんどん距離を置くようになります。

逆に、「ここは時間を大切にしてくれる」「効率的に運営されている」と感じてもらえれば、本当に協力が必要な場面で快く手を貸してもらえるようになります。

スリム化は「サボるため」ではなく、「信頼を貯金するため」に行うのです。

「やめる」と言ったときの反応

  • 賛成派:現役世代、効率重視の人からは「よく言ってくれた」と感謝される。
  • 反対派:「楽をするな」「伝統だ」という感情論が多い。
  • 対策:全員を納得させるのは不可能と割り切り、多数のサイレントマジョリティ(賛成派)を見る。

改革を提案したとき、全員が諸手を挙げて賛成してくれたわけではありません。

賛成してくれた人たちの声

特に30代〜50代の現役世代や、合理的な考えを持つ高齢者からは強い支持を得られました。

  • 「実は私もずっと無駄だと思っていました」
  • 「LINEで連絡が来るようになって、出張中でも確認できて助かります」
  • 「会議が減って、家族と過ごす時間が増えました」

彼らは今まで「言いたくても言えなかった」だけで、誰かが変えてくれるのを待っていたのです。

反対した人たちの声

一方で、厳しい意見もいただきました。

  • 「汗をかいてこそ自治会活動だ。楽をしようとするな」
  • 「スマホが使えない人を切り捨てるのか」
  • 「今までこのやり方で問題なかった。変える必要はない」

特に「楽をするな」という精神論は根強かったです。

これに対して私は、「楽をするためではなく、継続可能な組織にするためです」と繰り返し説明しました。また、スマホが使えない人には個別対応を残すなど、「切り捨てない姿勢」を見せることで、妥協点を探りました。

「やめられなかった」ものもある

  • 高齢役員のITアレルギー:無理強いすると組織が崩壊するため、一部アナログを残した。
  • 伝統行事の縮小:神事などは地域感情に配慮し、急激な廃止は避けた。
  • 教訓:100点満点を目指さない。「変えられるところ」から着手すればOK。

正直に告白しますが、全ての改革が成功したわけではありません。挫折したものもあります。

「今までこれでやってきた」の壁

会計業務の完全キャッシュレス化(集金のPayPay化など)を提案しましたが、これは見送りました。

理由は、高齢の会計担当役員から「新しいシステムを覚えるのは怖い、責任が持てない」と拒絶反応があったからです。

「できない」「怖い」という感情に対して、正論で押し切るのは危険です。そこで、会計に関しては従来通りの現金・通帳管理を残し、「できる人が役員になったタイミングで変える」というペンディング(先送り)の判断をしました。

全部を変えようとしなくていい

「中途半端な改革だ」と自分を責めたこともありましたが、今はそれで良かったと思っています。

自治会は会社ではありません。トップダウンで全てを強制すれば、人間関係にヒビが入ります。

「7割変えられれば上出来。残りの3割は次の世代に託す」

これくらいの気持ちでいた方が、結果的に長く続く改革になります。

まとめ|持続可能な自治会運営のために

この記事のポイントを整理します。

  • 「やめる」ことの定義:「サボり」ではなく、持続可能な組織にするための「業務適正化」。
  • 時間の価値:人の時間を奪う活動は見直し、参加のハードルを下げる。
  • 合意形成の限界:反対意見は必ず出るため、「全員納得」ではなく「多数の納得」を目指す。
  • スモールスタート:全てを変える必要はない。「変えられるところ」から着手する。
  • 伝え方の工夫:「やめる」ではなく「見直す」「効率化する」という言葉を選ぶ。

自治会のスリム化は、現役員の負担軽減だけでなく、次期役員のなり手不足解消にもつながる施策です。

「前例踏襲」を続けるか、時代に合わせて「仕組み」を変えるか。

本記事で紹介した事例やノウハウが、今後の運営方針を検討する際の一つの判断材料となれば幸いです。

ぜひ、あなたの自治会の状況に合わせて、取り入れられそうな部分から検討してみてください。

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