「公民館にWi-Fiがあれば、もっと便利になるのに」
- 会議中にGoogleマップを見ながら議論したい
- 何か購入するときに、その場で検索して比較したい
- 家で資料を作って、公民館では手ぶらで会議に参加したい
私もそう思って、Wi-Fi導入を提案しました。
結果は、却下。
力のある役員に反対され、説得もできず、最終的には諦めました。
この記事では、私がWi-Fi導入を提案してから却下されるまでの全過程と、その後に調べてわかった「導入のための正解ルート」をお伝えします。
同じ壁にぶつかっている方の参考になれば嬉しいです。
なぜWi-Fi導入を提案したか
公民館にWi-Fiがあれば、会議の効率が大きく変わります。
私がWi-Fiを入れたいと思った具体的な場面は、次のようなものでした。
- 会議中にGoogleマップを見ながら「この場所で合ってる?」と確認したいとき
- 何か購入するときに「これいくらだっけ?」とその場で検索したいとき
- 家で作成した資料を、公民館のプロジェクターで映したいとき
- 議論の最中に「それって本当?」と事実確認したいとき
どれも、ネットがあれば数秒で解決する話です。
でも、公民館にはWi-Fiがありません。
仕方なく、自分のスマホのテザリングを使ったり、「後で調べておきます」と持ち帰ったりしていました。
「Wi-Fiさえあればなぁ……」と何度も思いました。
検討した選択肢
ソフトバンクエアー(工事不要Wi-Fi)
最初に検討したのは、ソフトバンクエアーです。
ソフトバンクエアーは、コンセントに挿すだけでWi-Fiが使えるサービスです。
光回線のような工事が不要なので、公民館にも導入しやすいと考えました。
公民館の構造によっては、工事ができなかったり、工事費が高額になったりすることがあります。工事不要のサービスなら、その問題をクリアできると思いました。
なぜ断念したか|支払い問題
しかし、調べていくうちに壁にぶつかりました。
当時の私は、ソフトバンクエアーはクレジットカード払いしかできないと思い込んでいました。自治会名義でクレジットカードを作るのは難しいため、「これは無理だな」と判断しました。
実際には、口座振替も可能だとわかったのは後のことです。
ただし、ソフトバンクエアーには別の問題がありました。法人契約ができないため、代表者の個人名義でしか契約できないのです。
つまり、会長が個人名義で契約し、会長が変わるたびに契約を変更しなければなりません。
2年ごとに会長が交代する自治会では、非常に面倒な仕組みです。
そもそも自治会でクレジットカードは作れるのか
支払い問題に直面したとき、「自治会でクレジットカードを作れないか」と調べました。
結論から言うと、自治会のような任意団体がクレジットカードを作るのは非常に難しいです。
理由は、カード会社から見て「責任の所在が不明確」だからです。
代表者が頻繁に変わる団体では、支払いの責任を誰が負うのかがわかりにくい。そのため、審査が通らないケースがほとんどです。
参考:任意団体がクレジットカード(法人カード)を発行するには
「認可地縁団体(法人格を持った自治会)なら作れるのでは?」とも考えました。しかし、認可地縁団体でも同様に難しいという声が多いようです。
結局、この問題を解決する前に、そもそも導入自体が却下されてしまいました。
反対された理由と、なぜ諦めたか
Wi-Fi導入を提案したところ、反対されました。
反対したのは、私の自治会より上位にあたる連合自治会の役員でした。
公民館の管理は連合自治会が行っていたため、私の自治会だけでは決められなかったのです。
反対の理由
反対の主な理由は2つでした。
- ランニングコストがかかる
- そんなに使わないのではないか
どちらも、もっともな懸念です。
月額数千円とはいえ、新たな固定費が増えることへの抵抗感は理解できます。
また、年配の役員からすると「ネットがなくても会議はできる」という感覚もあるのでしょう。
反対の本質
ただ、私が感じたのは、反対の本質はコストや使用頻度ではないということでした。
「自分たちの代で新しいコストを増やしたくない」という心理があるように思えました。
もし導入して、後から「もったいないじゃないか」と言われたらどうしよう。
そんなリスクを取るくらいなら、現状維持のほうが安心。
新しいことを始めるには、どこかで誰かが責任を負わなければなりません。その責任を負いたくない、という気持ちは、組織ではよくあることです。
なぜ私は諦めたか
結論として、私はWi-Fi導入を諦めました。
理由は、私の任期が2年しかなかったからです。
4年の任期があれば、粘り強く説得を続けたかもしれません。でも2年では、反対する人との関係を悪くしてまで押し通すメリットがありませんでした。
本業もあります。 自治会活動にすべてのエネルギーを注ぐわけにはいきません。
「これ以上は無理だな」と判断し、引き下がることにしました。
後から調べてわかった「正解ルート」
導入を諦めた後、改めて調べてみると、違う方法があることがわかりました。
当時の私が知っていれば、もう少し別のアプローチができたかもしれません。
自治会名義で契約できるサービスがある
調べてわかったのは、自治会名義で契約できるインターネットサービスがあるということです。
たとえば、BIGLOBE光は「法人格のない組合や公共団体も契約可能」と明示しています。
参考:個人事業主や自治会、組合といった任意団体におすすめのインターネット回線|BIGLOBE biz.
これなら、会長の個人名義で契約する必要がありません。
役員が交代しても、いちいち契約を変更しなくて済みます。
実際に導入した自治会の事例
実際にBIGLOBE光を導入した自治会の事例も見つかりました。
その自治会では、最初はソフトバンクエアーなどの工事不要Wi-Fiを検討していたそうです。しかし、役員交代時の契約変更が煩雑になることから断念。
最終的に「法人格のない任意団体でも契約できる」と明示されていたBIGLOBE光を選んだとのことです。
参考:自治会でのWi-Fiルーター導入で経験したあれこれ|note
光回線なので工事は必要ですが、一度導入してしまえば安定して使えます。
長期的に見れば、こちらのほうが管理がラクかもしれません。
もう一度提案するならこうする
今の私が、もう一度Wi-Fi導入を提案するなら、こうします。
事前準備として
まず、支払い方法と契約形態を徹底的に調べておきます。
- 自治会名義で契約できるサービスはどれか
- 口座振替は可能か
- 役員交代時の手続きはどうなるか
「カード払いしかできない」と思い込んでいたのは、私の調査不足でした。
最初に選択肢を把握しておくことが大切です。
説得の仕方として
説得するなら、もっと具体的に伝えるべきでした。
- 月額○○円、年間○○円とコストを明示する
- 「何に使うか」を3つ以上の具体例で説明する
- 「他の自治会ではこう使っている」という事例を見せる
特に、ランニングコストへの懸念には、数字で答えるのが有効です。
「月3,000円で、年間36,000円。総会1回分の茶菓子代と同じくらいです」など、比較できると伝わりやすくなります。
根回しとして
提案の前に、力のある役員に個別で話を通しておくべきでした。
いきなり会議で提案すると、その場で判断を迫られます。事前に「こういうことを考えているんですが、どう思いますか?」と相談しておけば、反応を見ながら進められます。
反対されそうな人には、先に懸念を聞いておく。そうすれば、提案時にその懸念への回答を用意できます。
心構えとして
2年の任期では、すべてを変えることは難しいです。
「これだけは」と決めたことに集中し、それ以外は次の人に託す。そのくらいの気持ちで取り組むのが現実的かもしれません。
本業との両立を考えると、すべてに全力投球は無理です。
優先順位をつけて、できる範囲でやる。
それでも、挑戦した経験は次の役員への財産になります。「前任者が検討した資料がある」というだけで、次の人は進めやすくなるのです。
まとめ|これから検討する自治会へ
今回は、公民館へのWi-Fi導入を検討して、最終的に断念した話をお伝えしました。
私の経験から言えることは、次の3つです。
- ソフトバンクエアーなど工事不要Wi-Fiは「個人名義」でしか契約できないケースが多い
- 自治会でクレジットカードを作るのは難しいが、口座振替可能なサービスもある
- BIGLOBE光など、自治会名義で契約できるサービスを選ぶと役員交代がラク
Wi-Fi導入を検討するなら、次のステップで進めてみてください。
- まず「自治会名義で契約できるか」を確認する
- ランニングコストを年間で計算して、比較対象を用意する
- 「何に使うか」を具体的にリストアップする
- 反対意見を想定して、事前に回答を用意しておく
- 力のある役員には、先に個別で相談しておく
私は導入できませんでした。でも、今ならもう少し上手くやれたかもしれません。
この記事が、同じ壁にぶつかっている方の参考になれば嬉しいです。
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