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自治会と役場の上手な付き合い方|月イチで通った元会長が教える連携のコツ

KAZU

2年間自治会長を務め、役員会や地域行事の運営・挨拶を数多く経験。

形式よりも「実際に困っている人が安心して進められること」を大切に、挨拶文・マナー・テンプレートなど、現場に即した情報をまとめています。

同じように“誰かのために動く人”が少しでも楽になれたら嬉しいです。

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「役場って、何を相談していいのかわからない」
「お役所仕事で、たらい回しにされそう…」

こんなふうに思っていませんか?

実は私も会長になった当初はそう思っていました。
しかし、勇気を出して相談に行ってみると、そのイメージは大きく変わりました。

私は自治会長時代、月イチ以上のペースで役場に通っていました。

その結果、担当の職員さんから「あなたが会長で良かった。こちらもすごくやりがいを感じます」と言っていただけるまでの関係になれました。

この記事では、元自治会長の経験から「役場との上手な付き合い方」と「連携するメリット」についてお伝えします。

自治会が関わる役場の部署はどこ?

まず、「役場のどこに行けばいいの?」という疑問から解決しましょう。

「市民協働課(住民協働課)」が窓口

多くの自治体では、自治会・町内会の担当部署が決まっています。
よくある名称は「市民協働課」「住民協働課」です。

地域振興課や、まちづくり推進課という名前の場合もあります。

まずは電話でOK

部署名がわからなくても大丈夫です。
役場の代表番号に電話をして、こう伝えてください。

「自治会のことで相談したいのですが」

これだけで、担当の部署につないでくれます。
迷ったらまずは電話、これで解決です。

私が役場に相談した内容

「相談といっても、何を話せばいいの?」と思いますよね。
私が実際に相談していたのは、主に以下の3つです。

1. 補助金の申請方法

これが一番大きいです。
自治会運営にはお金がかかりますが、実は「使える補助金」がたくさん眠っています。

「パソコンを買いたい」
「備品を新しくしたい」
「公民館を改修したい」

こういった要望を伝え、使える制度がないかを確認しに行きました。

2. デジタル化・効率化の進め方

私の自治会では、回覧板のLINE化や、会議のペーパーレス化を進めました。

前例のないことだったので、「行政として問題ないか」「他の地域で事例はないか」を確認しに行きました。

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3. 自治会の必要性、これからの役割について

少し大きな話ですが、「これからの時代、自治会はどうあるべきか」という相談もしました。

役場の担当者は、地域のプロです。
「他の地域ではどうしているのか」という情報をたくさん持っているので、運営のヒントをもらえます。

役場との関係づくりで意識したこと

役場の職員さんも人間です。
「やって当たり前」という態度で接すると、良い関係は築けません。

私が意識していたのは次の3点です。

1. 職員の大変さを理解し、感謝を伝える

役場の担当者は、何十、何百という自治会を相手にしています。
クレーム対応に追われていることも多いです。

だからこそ、窓口に行ったときは「いつもありがとうございます」の一言を忘れないようにしました。

2. 「丸投げ」せず、自分たちも動く姿勢を見せる

「なんとかしてくれ」と丸投げするのはNGです。

「私たちはこうしたいと考えている。そのために知恵を貸してほしい」
という、前向きな姿勢を見せることが大切です。

3. 定期的に顔を出して関係を築く

用事がなくても、近くに寄ったら「最近どうですか?」と顔を出していました。
(もちろん、相手が忙しくなさそうな時を見計らってですが)

頻繁に顔を合わせることで、電話一本でもスムーズに話が通じるようになります。

役場に相談して助かったこと

足繁く通ったおかげで、多くのメリットがありました。

補助金申請を丁寧にサポートしてもらえた

申請書類の書き方は複雑です。
しかし、関係ができていたおかげで、書き方のコツや添付資料の準備まで、つきっきりで教えてもらえました。

おかげで、スムーズに採択されました。

「頑張っている自治会」として認知された

これが意外と重要です。
役場の中で「あそこの自治会は頑張っている」という評判が立つと、新しい情報が入ってきやすくなります。

「今度、こんな新しい制度ができるんですが、使ってみませんか?」

と、向こうから声をかけてもらえることもありました。

役場職員から言われた言葉

退任の挨拶に行ったとき、担当の方からこう言われました。

「こんなに改革してくれた会長は今まで見たことないです」

お世辞かもしれませんが、とても嬉しかったです。

そして、こうも言われました。

「KAZUさんが、いつも自治会のことを真剣に考えておられる姿勢は、私たちにも伝わっていましたよ」

申請書類には不備があって修正することもありました。
それでも、何度も足を運び、必死に現状を変えようとする熱意は、役場の方にもちゃんと届いていたのです。

信頼関係ができると、向こうも「この自治会のためなら一肌脱ごう」と思ってくれるようになります。

役場との連絡手段と頻度

電話・メール・訪問を使い分ける

  • 簡単な確認 → 電話
  • 資料の確認 → メール
  • 込み入った相談 → 直接訪問

このように使い分けていました。

私は月イチ以上で通っていました

私は新しい取り組み(デジタル化など)をどんどん進めていた時期だったので、月に1回以上は役場に足を運んでいました。

「また来たな」と思われていたかもしれませんが(笑)、おかげでスピード感を持って改革を進められました。

注意点

自治会の役員は、個人の携帯電話を使うことが多いと思います。
役場の固定電話への通話は、意外と通話料がかさむので注意してください。
かけ放題プランでない場合は、「折り返しお願いします」と頼むのも手です。

新しく会長になる人へのアドバイス

これから役員や会長になる方へ。

役場とは、絶対に仲良くしておいたほうがいいです。

彼らは地域の情報を一番持っていますし、法律や制度の知識も豊富です。
困ったときに助けてくれる、強力なパートナーです。

ただし、一方的に「助けてもらう」のではなく、「私たちも地域を良くしようと頑張るから、力を貸してほしい」というスタンスでいてください。

頑張る自治会を、役場は必ず支えてくれます。

まとめ|役場は「敵」ではなく「味方」

最後に、ポイントを振り返ります。

  • まずは「市民協働課」へ電話してみる
  • 「丸投げ」ではなく「一緒に考える」姿勢で
  • 信頼関係ができると、補助金や情報のサポートが手厚くなる

「役場に行くのはハードルが高い」と思わず、まずは散歩がてら挨拶に行ってみてください。

その一歩が、自治会運営を楽にするきっかけになります。

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