忘年会の挨拶を任されたけれど、
「何を話せばいいのか分からない」「長いスピーチは苦手」
そんなふうに悩む方は多いと思います。
この記事では、自治会の忘年会でよく使われる
開会挨拶・乾杯挨拶・中締め挨拶 の文例をまとめました。
さらに、最後に行う「一本締め」「一丁締め」などの締め方についても
そのまま使える台本付きで解説しています。
忘年会の挨拶の流れ
自治会の忘年会では、おおまかに次のような流れで進みます。
- 開会挨拶
会のスタートを宣言し、参加者への感謝を伝えます。 - 来賓紹介(ある場合)
来賓や特別なゲストがいるときは、このタイミングで紹介します。 - 乾杯挨拶
会の雰囲気を盛り上げるため、短く元気に。 - 歓談・食事
自由に歓談を楽しむ時間です。 - 中締め(締め)の挨拶
会をいったん区切る、または終了を告げる挨拶。
一本締めや一丁締めなどで締める場合もあります。
開会挨拶文例
フォーマルな挨拶
パターン1
皆さま、本日はお忙しい中、自治会の忘年会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
今年も清掃活動や行事、防災訓練など、さまざまな取り組みにご協力いただきましたことを、心より感謝申し上げます。
本日は一年間の労をねぎらい、普段なかなかお話しできない方とも交流を深めていただければと思います。
どうぞ最後までごゆっくりお楽しみください。
パターン2
皆さま、本年も自治会の活動に温かいご支援をいただき、心から御礼申し上げます。
春の行事から夏祭り、秋の催しに至るまで、皆さまのご協力のおかげで無事に進めることができました。
本日は一年を締めくくる大切な場ですので、日頃の疲れを忘れ、気兼ねなく親睦を深めていただければ幸いです。
それでは、ただいまより忘年会を開会いたします。
簡単な挨拶
パターン1
皆さま、本日はお集まりいただきありがとうございます。
今年一年、地域の活動を支えてくださったことに感謝いたします。
今夜はどうぞゆっくりと楽しんでください。
パターン2
皆さま、一年間お疲れさまでした。
いろいろな場面で力を貸してくださったおかげで、無事に一年を終えることができました。
今夜は一年の労をねぎらいながら、楽しいひとときをお過ごしください。
パターン3
皆さま、こんばんは。
今年も残すところわずかとなりましたが、この一年も地域のつながりに支えられて活動を続けることができました。
心から感謝申し上げます。
それでは忘年会を始めたいと思います。
くだけた挨拶
パターン1
皆さん、今年一年本当にお疲れさまでした!
清掃や行事、防災訓練など、地域のあれこれにご協力いただき、心から感謝しています。
今夜は細かいことは忘れて、食べて飲んで思い切り楽しみましょう。
それでは忘年会スタートです!
パターン2
今年もあっという間に過ぎましたね。
皆さんのおかげで、さまざまな行事を無事に終えることができました。
今夜は日頃の疲れを癒して、存分に楽しんでいただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします!
乾杯挨拶文例
フォーマル
パターン1
皆さま、本日は自治会の忘年会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
今年一年を振り返りますと、夏祭りや防災訓練など、地域のさまざまな行事を通じて、皆さまにご協力いただきました。おかげさまで、どの活動も無事に終えることができました。
地域は一人では成り立ちません。支え合い、助け合うことで安全で安心できる暮らしが続いていくのだと、改めて実感いたしました。
どうぞ来年も、変わらぬご理解とご協力をお願い申し上げます。
それでは皆さまのご健康とご多幸、そして地域の発展を祈念いたしまして、乾杯!
パターン2
皆さま、こんばんは。ただいまご紹介いただきました〇〇でございます。
本日はお忙しい中、自治会の忘年会にご出席いただき誠にありがとうございます。
今年一年も、皆さまのご協力のおかげで、地域の行事を滞りなく終えることができました。日頃からのご理解とご尽力に心より感謝申し上げます。
今日は一年間の労をねぎらい、楽しく語り合い、絆を深める時間になればと願っております。
来年も皆さまにとって良い一年となりますようお祈りいたしまして、乾杯のご発声といたします。乾杯!
シンプル
パターン1
皆さま、本日は忘年会にお集まりいただきありがとうございます。
この一年、行事や活動を通じて、地域がひとつになって進んでこられたのは、皆さまのご協力のおかげです。
今日はどうぞ、日頃の疲れを忘れてお楽しみください。
来年も元気に笑顔でお会いできますよう願いまして、乾杯!
パターン2
今年も一年間、大変お世話になりました。
防災訓練や清掃活動など、地域の取り組みを無事に終えることができたのは、皆さまのお力添えがあってこそです。
今日は一年の頑張りをねぎらいながら、美味しい料理とお酒を楽しみましょう。
それでは、来年の健康とご多幸を願って――乾杯!
パターン3
皆さま、こんばんは。今年もいろいろなことがありましたが、無事に一年を締めくくれることを嬉しく思います。
今日の忘年会は、楽しく語り合いながら親睦を深める場にしたいと思います。
来年も笑顔で元気に過ごせるように願いまして、乾杯いたします。乾杯!
パターン4
今年も地域の活動にご協力いただき、心から感謝いたします。
今日は一年を振り返りつつ、仲間と楽しい時間を過ごしていただければと思います。
それでは皆さまの健康と来年のさらなるご活躍を祈って――乾杯!
パターン5
本日は自治会の忘年会にご参加いただきありがとうございます。
この一年、皆さまと共に活動できたことをとても心強く感じております。
来年も地域のつながりを大切にしながら、安心して暮らせるまちづくりを一緒に進めてまいりましょう。
それでは、乾杯!
親しみのある挨拶
パターン1
皆さん、今年も一年お疲れさまでした!
夏祭りや運動会など、地域の行事で一緒に汗を流したことを思い出すと、本当にあっという間の一年でしたね。
今日はその労をねぎらって、食べて飲んで、思い切り楽しんでいただければと思います。
来年もまた元気な顔で会えることを願って、乾杯!
パターン2
今年も本当にいろんなことがありましたが、皆さんのおかげで大きな問題もなく一年を終えることができました。
普段なかなかゆっくり話せない方とも、今日は気楽におしゃべりできる機会です。
ぜひお腹も心も満たして、今年を締めくくりましょう。
それでは、乾杯!
パターン3
皆さん、こんばんは!
こうして地域の仲間が集まって、笑顔で一年を締めくくれるのは本当にありがたいことです。
今日は真面目な話は抜きにして、美味しい料理とお酒を楽しみながら、来年への活力を養いましょう。
今年一年に感謝して、そして来年の幸せを願って――乾杯!
中締め挨拶文例
フォーマル
パターン1
皆さま、本日は最後までご参加いただき誠にありがとうございます。
本日の忘年会を通じて、日頃の活動の労をねぎらい、親睦を深めていただけたことと思います。
この一年を振り返ると、地域の行事や防災活動など、多くの取り組みを皆さまのお力添えで無事に終えることができました。心より感謝申し上げます。
来年も変わらぬご協力をお願い申し上げ、これにて中締めとさせていただきます。
どうぞ良いお年をお迎えください。
パターン2
皆さま、本日は自治会の忘年会にご参加いただき誠にありがとうございました。
和やかな雰囲気の中、皆さまと楽しい時間を共有できたことを大変うれしく思います。
今年一年のご支援とご協力に心から感謝申し上げるとともに、来る年が皆さまにとって健康と幸せに満ちた一年となりますよう祈念いたします。
これをもちまして中締めのご挨拶といたします。
シンプル
パターン1
本日はご参加ありがとうございました。
今年一年のご協力に改めて感謝申し上げます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、これで中締めといたします。
パターン2
皆さま、楽しい時間をありがとうございました。
今年一年、お力添えいただいたことに心から感謝いたします。
どうぞ良いお年をお迎えください。
パターン3
皆さま、本日はお疲れさまでした。
今日の会が、また来年の活力につながれば幸いです。
これにて中締めといたします。
パターン4
ご参加ありがとうございました。
今年一年のご協力に感謝しつつ、来年の健康と幸せをお祈り申し上げます。
以上で中締めといたします。
パターン5
皆さま、一年間本当にお疲れさまでした。
本日をもって今年の活動を締めくくり、来年へとつなげてまいりましょう。
どうぞ良いお年を!
親しみのある挨拶
パターン1
皆さん、今日は本当にありがとうございました。
こうして集まって一年を振り返ると、やっぱり地域のつながりって大事だなと改めて感じます。
来年もまた、一緒に楽しく活動していきましょう。
それでは、良いお年を!
パターン2
皆さん、お疲れさまでした!
美味しいものを食べて飲んで、笑って、一年の疲れも吹き飛んだのではないでしょうか。
来年もまた元気な顔で集まれることを楽しみにしています。
どうぞ良いお年をお迎えください。
パターン3
今日は楽しい時間をありがとうございました。
普段はなかなかゆっくり話せない方とも交流できて、とても良い会になったと思います。
来年も一緒に地域を盛り上げていきましょう!
では皆さん、良いお年を!
締めの豆知識と台本
忘年会の最後を締めくくるときに行う「手締め」にはいくつか種類があります。
名前を聞いたことはあっても、正しく説明できる人は少ないもの。
ここでは代表的な「一丁締め」「一本締め」「三本締め」を整理します。
一丁締め(関東一本締め)
- 手拍子を 1回だけ打つ 形式
- 関東では「一本締め」と呼ばれることもあり、混同しやすい点に注意
- 短くスッと終えたい場面や、貸し切りでない会場でも使いやすい
台本例
それでは本日の締めは「一丁締め」で参ります。
お手を拝借——「いよーっ!」
(パン!)
ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
一本締め
- 手拍子を 3・3・3・1(計10回) 打つ
- 本来はこちらが「正式な一本締め」
- 自治会など、やや改まった場にふさわしい
台本例
それでは「一本締め」で締めたいと思います。
お手を拝借——「いよーっ!」
パン・パン・パン|パン・パン・パン|パン・パン・パン・パン
ありがとうございました。皆さま、良いお年を!
三本締め
- 一本締めを 3回繰り返す
- 来賓出席や式典的な場にふさわしい
- 「九に点を打って丸く収まる」という語呂合わせの縁起も込められている
台本例
それでは「三本締め」で締めたいと思います。
お手を拝借——「いよーっ!」
(一本目)パン・パン・パン|パン・パン・パン|パン・パン・パン・パン
(二本目)同じ
(三本目)同じ
ありがとうございました!
迷ったときのおすすめ
- 短く終えたい → 一丁締め
- 自治会の忘年会で無難に → 一本締め
- 来賓や式典寄り → 三本締め
失敗しないポイント
- 方式を最初に宣言する(「一丁締めです」「一本締めで参ります」など)
- 進行役がリードし、声と手でテンポを合わせる
- 会場に配慮(集合住宅や飲食店では大きな音を控えて一丁締めにすることも)
アレンジのコツ
忘年会の挨拶は、長々と話すよりも「感謝・労い・前向きな言葉」を短く入れるだけで十分です。
以下のような工夫を加えると、より自然で気持ちが伝わります。
- 一年の活動に触れる
例:「夏祭りや清掃活動など、今年もたくさんのご協力をいただきました」 - 来年への前向きな言葉を入れる
例:「来年も健康で笑顔あふれる一年にしていきましょう」 - 健康や安全を気遣う
例:「寒い季節ですので、どうぞお体にお気をつけください」 - 地域ならではの話題をひと言
例:「今年は雨の多い夏でしたが、皆さんのおかげで行事も無事に終えられました」 - 冗長にならずテンポよく
飲み会の場では長すぎると飽きられるので、30秒〜1分を意識してまとめるのが安心です。
ダメな挨拶例
忘年会の挨拶では、せっかくの楽しい場をしらけさせないことが大切です。
次のような挨拶は避けましょう。
- 長すぎる挨拶
例:「本日は自治会の歴史を振り返りますと…(5分以上続く)」 - 説教調の挨拶
例:「最近は若い人の参加が少なくて嘆かわしい…」 - 内輪ネタに偏る
例:「先日の清掃で○○さんが転んで大変だったんですよ」 - 暗い話題を持ち出す
例:「今年は事件や災害が多く、本当に暗い一年でした」 - 自分自慢になってしまう
例:「私は今年、会議を何度も仕切って大変でしたが…」
まとめ
忘年会の挨拶は、難しく考える必要はありません。
基本は 「感謝+労い+前向きな言葉」 を入れるだけで十分です。
開会・乾杯・中締め、それぞれの場面に合わせて、
今回の文例から自分に合ったものを選んでいただければ安心して話せるはずです。
また、最後の「一本締め」や「一丁締め」などの手締めも、
あらかじめ知っておくと進行がスムーズになり、参加者からも頼もしく見られます。
どうしても不安なときは、文例をそのまま読んでしまってもかまいません。
大事なのは「気持ちを込めて伝えること」です。
「今年もありがとうございました、来年もよろしくお願いします」
このひと言さえあれば、きっと場は温かくまとまりますよ。